年収

年収が高い仕事とは?若手・未経験からでも目指せる業界・職種を徹底解説

年収が高い業界や職業に転職したいと考えていても、どの仕事なら高年収を狙えるのかがわからず、一歩を踏み出せない人は多くいます。年収の水準は業界や職種によって決まるため、選び方を押さえれば若手や未経験からでも高年収を目指せるでしょう。

この記事では年収が高い業種や若手・未経験から目指せる職種、年収が高い仕事に就く方法を解説します。転職で高年収を目指したい方はぜひ参考にしてください。

年収が高い仕事の目安はいくらから?

年収が高い仕事の目安は850万円以上です。850万円を超えると税金の計算に使う給与所得控除が上限で固定されるため、税制上は最も高い所得層として扱われています。年収800万円を超える給与所得者は全体の12%で、850万円に届いている人は少数派といえます。

一方で給与所得者全体の平均年収は478万円のため、850万円は簡単に届く水準ではありません。まずは平均を大きく上回る600万円台を最初の到達点として、そこから850万円を目指す方法が現実的です。
出典:令和6年分 民間給与実態統計調査|国税庁
» 高収入はいくらから?年齢・業界・地域別のデータをもとに詳しく解説

年収の高い業種4選

年収の高い業種は、専門知識が必要な仕事や少人数で大きな金額を扱う仕事に集中しています。代表的な業種は以下のとおりです。

  • 金融業界・保険業界
  • 電気・ガス・水道などのインフラ業界
  • IT・情報通信業界
  • コンサルティング業界

4業種はいずれも全業種の平均を上回る給与水準を保っています。業種ごとの平均年収と、水準が高く保たれる理由を解説します。

金融業界・保険業界

国税庁の調査によると、金融業界・保険業界の平均年収は702万円で、全業種の平均478万円を200万円以上上回ります。少人数で大きな金額を扱うビジネスモデルのため、社員1人あたりが生み出す利益が大きく、給与に配分できる原資も厚くなっています。金融商品や税制の知識が求められる職種も多く、専門人材を確保するために高い給与が設定されているのも、高年収につながる要因です。

また、メガバンクと外資系企業では給与の上がり方に差があります。メガバンクでは年功で積み上がる給与体系が残るため、20代は400〜600万円台にとどまり、役職に就く30代後半から1,000万円台が見えてきます。一方で外資系の投資銀行や資産運用会社は成果報酬の比率が高く、20代で1,000万円を超える人も珍しくありません。

生命保険や損害保険の営業職も基本給に販売実績に応じた報酬が上乗せされるため、成績次第で年収が大きく変わります。
» 年齢別の平均年収は?男女・地域・職種別に詳しく解説!

電気・ガス・水道などのインフラ業界

電気・ガス・熱供給・水道業の平均年収は832万円で、国税庁が区分する14業種の中で最も高くなっています。発電所や配管網といった巨額の設備を持たなければ事業を始められず、新規に参入する企業がほとんどなく、価格競争に巻き込まれにくく収益が安定しやすいことが高年収の理由です。

さらに、景気が悪化しても電気やガスの使用量が急減する場面は少なく、業績が落ち込みにくい分だけ賞与も安定します。金融やコンサルティングのように成果で収入が上下する働き方とは違い、勤続に応じて着実に年収を伸ばせます。

IT・情報通信業界

情報通信業の平均年収は660万円で、全業種の平均478万円を180万円以上上回ります。システム開発やデータ活用の需要が企業規模を問わず広がる一方で、対応できる技術者の数が追いついていません。そのため年功ではなくスキルで給与が決まりやすく、20代でも実績次第で年収を伸ばせます。

たとえば以下の職種は、業界の平均年収をさらに上回ります。

  • プロジェクトマネージャー:開発全体の進行と予算を管理する
  • ITコンサルタント:企業の経営課題をITで解決する
  • データサイエンティスト:AIやデータ分析で事業の判断を支える

いずれも要件定義や課題設定といった上流の工程を担い、代わりを務められる人材がほとんどいません。プログラミングだけでなく事業や業務の課題まで理解できると、経験年数が短くても上流の案件を任され、年収が上がりやすくなります。

コンサルティング業界

コンサルティング業界は、経験年数ではなく担当できる案件の難易度で報酬が決まります。クライアント企業の経営課題を解決する対価としてプロジェクト単位で高額な報酬を受け取るため、成果を出せる人材には年齢に関係なく高い給与が支払われます。20代でも1,000万円台に届く一方で、成果を示せなければ昇進せず年収も伸びないでしょう。

役職ごとの年収の目安は、以下のとおりです。

  • アナリスト:500〜700万円台で、情報収集や分析を担当する
  • コンサルタント:800〜1,200万円台で、担当領域の提案までを任される
  • マネージャー:1,000〜2,000万円台で、プロジェクト全体の責任を負う

日系の総合系ファームは新卒で500万円台から始まり、昇進のたびに200〜400万円ずつ上がっていきます。外資系の戦略ファームは新卒でも700〜900万円台からのスタートで、30代前半でマネージャーに到達すれば2,000万円前後も目指せるでしょう。年収の差は在籍年数ではなく昇進の早さで決まり、同じ年齢でも数百万円の差がつきます。

未経験や若手からでも高年収を狙える職業

高年収の職種の中でも、資格や学歴より実務でどれだけ成果を出せるかで評価が決まる仕事は、未経験からでも入り込む余地があります。代表的な職種は以下のとおりです。

  • ITエンジニア・システムエンジニア
  • 営業職(不動産・保険・金融商品)
  • 施工管理

4職種はいずれも人手が不足しており、未経験者向けの採用枠が用意されています。

ITエンジニア・システムエンジニア

ITエンジニアやシステムエンジニアは、実務経験のない人を採用して育てる企業が多く、未経験からでも入りやすい職種です。システム開発やデータ活用の需要が企業規模を問わず広がる一方で、対応できる技術者の数が追いついていません。採用の間口を広げなければ必要な人数を確保できないため、未経験者向けの研修制度を用意する企業が増えています。

ただし未経験で入社した直後の年収は300万円台が中心で、すぐに高年収に届くわけではありません。一方で年齢や学歴ではなく担当できる工程で評価が決まるため、3年ほど経験を積んで要件定義や設計を任されると500万円台が見えてきます。さらに経験を重ねると、以下の職種へ進めます。

  • プロジェクトマネージャー:開発の予算と進行に責任を持つ
  • ITコンサルタント:企業の課題を整理してシステムの方針を決める
  • スペシャリスト:セキュリティやデータベースなど特定の技術を深める

いずれも要件定義や課題設定といった上流の工程を担い、年収は700万円台以上が中心になります。開発だけで終わらせず上流工程まで担えるようになれば、未経験からでも業界の平均年収を超えられます

営業職(不動産・保険・金融商品)

不動産や保険、金融商品の営業職は、成績がそのまま報酬に反映されるため、入社1年目から年収に差がつく職種です。基本給を抑えて歩合の比率を高く設定する企業が多く、契約を積み上げた分だけ収入が増えます。住宅や保険は1件あたりの金額が大きいため、契約数が少なくても報酬は大きく動きます。

ただし営業職は個人の成績による幅が大きく、年収に大きく差がつきます。未経験で入社した1年目は基本給中心の300万円台にとどまる一方で、成績上位の営業には20代で1,000万円台に届く人もいます。

施工管理

施工管理は建設業界の中でも人手不足が深刻で、実務経験がない人を採用して育てる企業が増えています。国土交通省の資料によると、建設業の就業者は55歳以上が36.6%を占める一方、29歳以下は11.6%にとどまります。10年後には現場を支える層が一斉に退職するため、若手を採用して育てなければ工事を進められません。

不足は資格保有者でとくに深刻です。一定規模以上の工事には監理技術者や主任技術者の配置が法律で義務づけられており、有資格者の人数がそのまま受注できる工事の本数を決めます。どの企業も同じ人材を求めるなかで数が限られているため、待遇を上げてでも確保しようとします。

ただし未経験の入社時は350〜400万円台が中心であり、年収が伸びるのは資格を取ってからです。2級で資格手当が付き、1級の取得費用を負担する企業も多いため、働きながら700万円台を狙えるでしょう。
出典:建設業を巡る現状と課題|国土交通省

年収の高い職業に就くための方法

年収を上げるには、今の仕事の延長で努力するだけでなく、報酬水準の高い業界に移ることが重要です。具体的な方法は以下のとおりです。

  • 専門的な資格を取得する
  • 語学力を身に付ける

ここでは年収水準の高い業界への移り方と、その際に評価される資格や語学力の身に付け方を解説します。

専門的な資格を取得する

資格が年収に効くのは、その資格がなければ担当できない業務がある場合です。有資格者の人数が受注できる案件の数を左右するため、企業は待遇を上げてでも資格保有者を確保しようとします。逆に持っていなくても業務ができる資格は、評価されても手当が数千円で止まります。

年収に直結しやすいのは、以下の資格です。

  • 公認会計士
  • 税理士
  • 施工管理技士
  • 宅地建物取引士
  • AWS認定資格

いずれも業務を担当できる人を法律や契約で限定している点が共通しています。簿記やFPのように知識を証明するだけの資格は、事務職の応募では有利に働きますが、年収を大きく動かす力はありません。

語学力を身に付ける

語学力が年収に効くのは、英語を使う職種の求人が最初から高い年収で出ているためです。外資系の投資銀行やコンサルティングファームでは、社内の会議や資料が英語で進むため、話せない人はそもそも選考の土俵に乗りません。応募できる求人の母集団が変わる点で、資格よりも直接的に年収へ影響します。

応募の目安になるのはTOEIC700点以上で、800点を超えると海外案件を任される職種にも手が届きます。ただし点数だけではなく、会議で議論を進めたり英語で資料を作ったりできるかが重要です。まずは今の業務で英語を使う場面を増やし、実務経験として職務経歴書に書ける状態を作りましょう。

年収の高い職業に潜む注意点

高い年収は、それに見合う成果や責任と引き換えに支払われます。ここでは労働時間や成果への要求、収入の変動という3つの側面から、転職前に知っておきたい負担を解説します。

長時間労働になりやすい

年収が高い仕事は、納期や成果までの期限が外部から決まっているものが多く、時間の使い方を自分で決めにくい傾向があります。たとえばコンサルティングは提案の期日がクライアントの都合で動き、施工管理は工期に合わせて現場が進みます。想定より作業が遅れても期限は変わらないため、不足分を労働時間で埋める場面が出てくるでしょう。

転職前には、提示された年収の内訳を確認することが重要です。基本給と固定残業代の割合、想定されている残業時間、実際の平均残業時間の3点を面接で聞いておけば、入社後のギャップを避けられます。

成果へのプレッシャーが大きい

年収が高い仕事は、成果を出し続けなければならない精神的な負担がついて回ります。目標が契約件数やプロジェクトの成否といった数字で決められ、届かなければ翌年の年収が下がるためです。

前年の実績がそのまま翌年の目標になるため、成果を出しても負担は軽くなりません。同じ社内で順位を比較される環境では同僚も競争相手になり、常に周囲との差を意識しながら働くことも珍しくはありません。

収入が安定しない可能性がある

年収が高い仕事は、歩合やインセンティブが年収の大半を占めるため、成績が落ちればその分だけ手取りも減ってしまい、収入が安定しない可能性があります

営業で1,000万円台に届いた人でも基本給は300万円台のままという例は多く、翌年に半分近くまで落ち込む場合も少なくありません。景気の悪化で市場全体が冷え込めば、個人の努力とは関係なく収入が下がることもあります。

年収の高さ以外に考慮すべきポイント

年収が高くても、働く環境が合わなければ長く続けられません。転職の際に、年収以外でも考慮すべきポイントは以下のとおりです。

  • 将来性がある業界かを見極める
  • 社風や職場環境を確認する
  • やりがいやキャリアアップの可能性を考える

3つとも入社してからでは変えられないため、選考の段階で確かめておくと転職後のミスマッチを防げます。

将来性がある業界かを見極める

今の年収が高くても、業界が縮小すれば10年後の水準は保証されない可能性があります。市場が伸びている業界なら企業の業績とともに給与も上がりますが、市場が縮んでいれば個人の成果を出しても原資が増えにくくなります

見極める材料になるのは、業界の市場規模の推移と、その業界が何によって支えられているかです。業界団体が公表する市場規模の推移を数年分たどれば、伸びているのか縮んでいるのかがわかります。

社風や職場環境を確認する

年収が高い企業ほど、求められる働き方が社風に強く表れます。成果主義の企業は個人の裁量が大きい代わりに評価も厳しく、チームで動く文化の企業とは仕事の進め方が大きく異なります。給与だけを見て入社すると、働き方が合わずに力を発揮できない場合もあるでしょう。

そのため、転職をする際には残業の実態や評価制度の中身、離職率の3点を確認しておきましょう。いずれも求人票には書かれていないため、口コミサイトで社員の声を集めたうえで、面接の逆質問やカジュアル面談で直接聞くと実態を把握できます

やりがいやキャリアアップの可能性を考える

入社後に何を任され、どこまで昇進できるかは企業によって大きく違います。同じ年収600万円でも、数年後に管理職や専門職へ進める企業と、同じ業務を続けて頭打ちになる企業では、10年後の年収に数百万円の差が生まれます。

面接では、どの役職まで用意されているのか、上がるには何年でどんな実績が必要なのかを聞いておきましょう。昇進のルートと条件がわかれば、入社後に年収がどこまで伸びるかを計算できます。

年収が高い仕事への転職を成功させるコツ

転職で年収を上げるには、求人を探す段階の情報収集が重要です。年収の高い求人ほど公開されないことが多いため、転職サイトを見ているだけでは候補にたどり着けません。

その点、転職エージェントに登録すると、一般には公開されていない非公開求人や独占求人を紹介してもらえます。年収交渉を代わりに進めてくれるほか、企業ごとの評価制度や残業の実態など、求人票に書かれていない情報も教えてもらえるでしょう。

複数のエージェントに登録すると、紹介される求人の幅が広がります。担当者によって扱う業界や提案の質も違うため、2〜3社に登録して比較しながら進めましょう

年収だけでなく、将来性と適性を考えて職業を選ぼう

年収は、企業規模や個人の努力よりも業種と職種の選び方で大きく変わります。業種の平均年収には500万円以上の開きがあり、施工管理やITエンジニアのように未経験から入って段階的に上げられる職種もあります。

ただし高い年収には、長時間労働や成果へのプレシャーなどが発生します。そのため目先の金額だけで決めず、業界の将来性と自分に合う働き方かどうかを合わせて判断しましょう。

年収が高い求人ほど公開されにくいため、まずは転職エージェントに登録して非公開求人を確認してみてください。求人票に載っていない評価制度や残業の実態も聞けるため、入社後のミスマッチを避けられます

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