第二新卒の転職では、限られた経験やスキルを効果的にアピールする必要があります。しかし、転職を考える際に多くの第二新卒の方は、職務経歴書に何を書けば良いかわからないことが悩みです。この記事では、第二新卒に特化した職務経歴書の書き方を、項目別や職種別に詳しく解説します。
記事を読めば、第二新卒で経験が少なくても魅力的な職務経歴書を作成できます。第二新卒の職務経歴書は「量」ではなく「質」で勝負することが重要です。短い経験でも具体的な数字や成果を盛り込み、成長意欲を企業にアピールしましょう。
【項目別】第二新卒の職務経歴書の書き方

第二新卒の職務経歴書の書き方として以下の項目別に解説します。
- 職務要約
- 職務経歴
- スキル・資格
- 自己PR
社会人経験が短くても、強みや成長を効果的に伝えましょう。
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職務要約
職務要約は、採用担当者が最初に目を通す箇所なので、強い印象を残すことが大切です。職務要約は200〜300字程度にまとめるのが理想的で、職務経験が少なくても心配はいりません。職務要約には学生時代のアルバイトやインターンシップ、ゼミ活動などの経験も含めてください。
職務要約を作成する際は自分の強みや特徴、スキル、成果を意識しましょう。応募職種に関連する能力やキャリア目標、志望動機も合わせて職務要約を作成すると効果的です。採用担当者が、職歴を知りたいと思うような内容にすることが重要です。
職務経歴
職務経歴を作成する際は、以下の点を具体的に明記しましょう。
- 前職での業務内容と役割
- 数字や成果の情報
- 業務の規模感
- チームでの役割や貢献度
- 使用したツールやシステム
IT関連のスキルは積極的に記述し、身に付けたスキルと習得した業務を結びつけることが重要です。研修内容や部署異動の経験も、職務経歴で柔軟性や適応力を示す材料となります。業務内容は、読みやすくするために箇条書きを活用しましょう。業界特有の専門用語は、一般的な表現に言い換えるように心がけてください。
正社員経験が少ない場合は、インターンシップやアルバイトでの経験も積極的に記載しましょう。職務経歴と自己PRの内容には一貫性を持たせることも重要です。
スキル・資格

スキルや資格を記載する際は、正式名称で記載し、取得時期(年月)や経験年数も併記しましょう。スキル・資格に記載する内容は、以下のとおりです。
- IT系資格
- ビジネススキル系資格
- 語学力
- PCスキル
- プログラミング言語
- 開発環境・ツール
現在勉強中の資格やスキルも記載し、向上心をアピールしましょう。スキル・資格欄には学生時代に行ったゼミ活動や研究内容、副業、ボランティアなども積極的に記載します。
自己PR
職務経歴書で自己PRは、強みや特徴を明確に採用担当者に伝えるために重要です。自己PRは前職での具体的な成果や学びを、数字やデータで客観的に示すと説得力が増します。
第二新卒ならではのアピールポイントは以下のとおりです。
- 柔軟な発想と社会人基礎経験
- 実務スキルや知識
- 学生時代の経験
- 向上心や学習意欲
自己PRでは、志望する職種や業界に関連する経験やスキルを強調することも重要です。自己PRは長すぎると読みにくいため、1〜2段落程度に簡潔にまとめましょう。
» 第二新卒向け自己PRの書き方と例文を紹介
【職種別】第二新卒の職務経歴書の書き方

以下の職種別に第二新卒の職務経歴書の書き方を解説します。
- 営業職向けの書き方
- 事務職向けの書き方
- ITエンジニア向けの書き方
営業職向けの書き方
営業職では、成果を数字で示すのが効果的です。営業職で好印象を与える記載ポイントは、以下のとおりです。
- 担当した営業内容
- 成功した商談事例
- 使用経験のあるCRMツール
- 営業関連の資格
営業職では人間関係構築力も重要です。コミュニケーション能力や協調性を示すために、顧客折衝やプレゼン経験、チームでの役割を具体的に記載しましょう。
事務職向けの書き方

事務職の職務経歴書では、正確性と効率性をアピールしましょう。事務職では、月間処理件数やミスの少なさを具体的な数字でアピールしてください。職務経歴書には使用経験のあるオフィスソフトとスキルも明記してください。部署間の調整や取引先対応の実績などがあれば、社内外との連絡調整能力をアピールできます。
事務職では情報整理の工夫やファイリング改善、データベース構築経験により、効率性をアピールできます。複数業務の同時処理経験や納期遵守率で、事務の業務処理能力の高さを伝えましょう。
ITエンジニア向けの書き方
ITエンジニアの場合、技術力と実績を具体的に示すことが重要です。採用担当者は、技術スキルと問題解決能力を知りたいと考えています。ITエンジニアの職務経歴書では、以下の点を明確に記載しましょう。
- 使用した言語
- フレームワーク
- 開発ツール
- 開発環境
- バージョン管理ツール
具体的なプロジェクト内容と自分の役割を詳しく書くと、ITエンジニアの経験が伝わります。成果は数値化し「処理速度を30%改善しました」などの具体的な表現が効果的です。職務経歴書には、アジャイル開発やスクラムなどの開発手法の経験、資格、独学で習得した技術も積極的に記載しましょう。
職務経歴書はチーム開発での役割やコミュニケーション能力、問題解決能力を示す具体的なエピソードも記載してください。
第二新卒が職務経歴書を書く際のポイント

第二新卒が職務経歴書を書く際のポイントは以下のとおりです。
- 経験やスキルの棚卸しを行う
- 自己PRするポイントを決める
- 志望動機と一貫性を持たせる
第二新卒の柔軟性や成長意欲、実務経験をバランスよく伝えると、転職活動を有利に進められます。
» 転職活動の基本まるわかり!
経験やスキルの棚卸しを行う
転職活動を成功させるための第一歩は、自分の経験とスキルを客観的に棚卸しすることです。自分の強みや弱みが明確になり、職務経歴書で効果的にアピールすべきポイントが見えてきます。以下のポイントに焦点を当てて職務経歴書に記述しましょう。
- 担当プロジェクトやタスク
- 数値で示せる実績
- 使用ツールやソフトウェア
- 習得したビジネススキル
第二新卒では、以下の経験も貴重なアピール材料になります。
- 学生時代の経験
- インターンシップや研究活動
- アルバイト経験
- 趣味や課外活動
- サークル活動でのリーダー経験
- ボランティア活動
社会人経験が少ない第二新卒の場合でも、ビジネスシーンに応用できるスキルを探し出せます。取得した資格や受講した研修も、採用担当者に学習意欲や向上心をアピールする材料となるので、忘れずにリストアップしましょう。
自己PRするポイントを決める

自己PRでは強みや成長したポイントを明確に伝え、採用担当者に好印象を与えることが重要です。前職での成果や、貢献を数値化すると自己PRの説得力が増します。第二新卒の場合は身に付けたスキルや前職での成長点、適応力、学習意欲などを中心に自己PRを組み立てましょう。
学生時代の経験や資格なども入れると第二新卒の場合、効果的です。応募先企業の求める人材像に合わせてアピールポイントを調整し、自己PRと職務経験の一貫性を確認しましょう。職務経歴書に矛盾点があると信頼性を損なうので、一貫したストーリーになるよう整理することが重要です。
志望動機と一貫性を持たせる
採用担当者に強い印象を与えるには、志望動機と職務経歴書の内容を一貫させることが重要です。志望動機と職務経歴書を一致させるには、以下の点を意識します。
- スキル・経験と志望動機の関係
- 志望理由と貢献可能性の関連付け
- 企業文化と自己経験の接点
職務経歴書で転職理由と志望動機が矛盾しないよう注意が必要です。「前職で裁量権がなかった」と書く一方で、裁量権が限られる企業を志望するのは一貫性がありません。志望動機には具体的なエピソードを交えましょう。
» 第二新卒向け!志望動機の書き方と注意点を解説
業界や職種を変える際は、過去の経験で得たスキルが新しい環境でどのように活かせるかを明確に示すことが重要です。
第二新卒が職務経歴書を書く際の注意点

第二新卒が職務経歴書を書く際の注意点は以下のとおりです。
- 過度なアピールは控える
- 読みやすさを重視する
- ビジネスマナーに配慮する
過度なアピールは控える
職務経歴書では、自分の能力や実績を過度にアピールしないことが重要です。第二新卒の場合、実際の経験以上のことを書くと、かえって信頼性を損なう結果になります。
職務経歴書の過度なアピールを避けるためには、以下のポイントに注意しましょう。
- 大げさな表現
- 未経験の内容の記載
- 専門用語の過剰な使用
未経験の分野で自分をアピールする場合は謙虚さを保ちながら、関連する経験や学んできた内容を正直に伝えましょう。職務経歴書は「現在勉強中です」「基礎知識があります」など、現実的な表現を心がけてください。自分の強みを客観的に見つめ、適切な表現で伝えることが第二新卒で魅力的な職務経歴書を作成するコツです。
読みやすさを重視する

読みやすい職務経歴書は、採用担当者に良い印象を与え、採用への近道になります。読みやすい職務経歴書を作るには、以下の点を意識してください。
- 文字サイズは10〜12ポイントにする
- 読みやすいフォントを選ぶ
- 1段落につき3〜4文程度にする
- 箇条書きや小見出しを使う
- 十分な余白を入れる
職務経歴書の強調したい部分は太字やアンダーラインで強調できますが、装飾を使いすぎると逆に読みにくくなります。第二新卒の場合は職務経歴が少ないため、A4用紙1〜2枚に収めるのが理想的です。長すぎる職務経歴書は読まれない可能性が高くなります。
職務経歴書では専門用語や業界用語は最小限にとどめ、誰が読んでも理解できる平易な表現を心がけましょう。
ビジネスマナーに配慮する
職務経歴書はビジネス文書であるため、適切なマナーに配慮することが大切です。ビジネスマナーに配慮した職務経歴書を作成するには、以下の点に注意しましょう。
- 正しい敬語・ビジネス用語
- 誤字脱字の確認
- フォントや文字サイズの統一
- 読みやすいレイアウト
- 適切な提出形式
- 日付の表記統一
職務経歴書は基本的にはモノクロ印刷を前提としたデザインにし、印刷した際に見栄えを確認してください。職務経歴書に写真を添付する場合は、スーツ姿で清潔感のあるものを選びましょう。応募書類の提出期限は必ず守り、ファイル名は指定通りにするか「氏名_職務経歴書」などわかりやすくすることが大切です。
職務経歴書をメールで提出する場合は、適切な件名と丁寧な本文を付けることも重要です。
第二新卒が職務経歴書を書く際に便利なサービス

第二新卒が職務経歴書を書く際に便利なサービスとして以下の2つを解説します。
- 職務経歴書作成支援ツール
- 転職エージェント
職務経歴書作成支援ツール
職務経歴書作成支援ツールを活用すると、転職活動をより効率的に進められます。職務経歴書作成支援ツールは、以下の特徴があります。
- 豊富なテンプレート
- ドラッグ&ドロップ編集
- AIによる自動文章生成
- 第二新卒向けフォーマット
職務経歴書作成支援ツールを使うと、職歴が短い方でもプロフェッショナルな職務経歴書を作成できます。多くのツールではスキルマップ機能も備わっているため、自分のスキルを視覚的に表現することも可能です。完成した職務経歴書はPDFやWord形式で出力できるので、応募先の要件に合わせて提出できます。
職務経歴書作成支援ツールの料金体系は、無料のベーシックプランから専門的な機能が充実した有料プランまであります。
転職エージェント
転職エージェントは第二新卒の職務経歴書作成において、経験やスキルを客観的に分析してくれます。転職エージェントは以下のサポートを無料で受けられます。
- 職務経歴書の添削
- 効果的なアピールポイントの提案
- 面接対策
- 採用傾向の情報提供
- 書類選考通過率向上のノウハウ
人気のエージェントは、以下のサービスがあります。
- 大手総合型:doda、リクルートエージェント、マイナビエージェント
- 第二新卒特化型:レバレジーズ、ウズキャリ
複数の転職エージェントを併用することで多角的なアドバイスが得られます。転職エージェントの担当者との相性もあるので、合わないと感じたら変更を依頼することも検討しましょう。転職のプロの視点からのアドバイスが、転職活動を大きく前進させてくれます。
第二新卒が職務経歴書を書く際によくある質問

第二新卒が職務経歴書を書く際によくある質問を解説します。職務経歴書の書き方に悩んでいる方は参考にしてください。
退職理由の書き方は?
職務経歴書の退職理由は前向きな表現を心がけましょう。キャリアアップやスキルアップなど、建設的な退職理由を簡潔に1〜2文で記述してください。退職理由は、ネガティブな表現や前職への批判は避けることが重要です。詳細を避けたい場合は「一身上の都合」と記載し、面接に備えましょう。
面接官は必ず確認する重要な項目であることを念頭に置き、相手が納得できる退職理由を説明できるようにしましょう。
» 第二新卒の転職理由の正しい伝え方は?転職成功のコツを紹介
短期間で退職した経歴も書くべき?

短期間の退職歴も基本的に職務経歴書に記載しましょう。職歴を隠すと経歴詐称とみなされる可能性があります。在籍期間が短くても正直に記載し、経験から得た学びを前向きに表現することが重要です。正確な在籍期間や業務内容、習得したスキルを職務経歴書へ簡潔に記述しましょう。
面接で退職した理由を問われることを想定し、誠実に答えられるように経験を成長の糧としてアピールすることが大切です。
書く内容がほとんどない場合の対処法は?
職務経験が少ない場合は、学生時代のインターンシップやアルバイト経験を詳細に記載しましょう。社会経験で得たビジネススキルや対人スキルは、貴重なアピールポイントです。職務経歴の参考として、サークル活動やボランティアでのリーダーシップ経験も有効です。
学業面のアピールとして研究内容や卒業論文、学んだことを具体的に記述し、分析力や問題解決能力を示しましょう。独学で習得したスキルや資格も忘れずに職務経歴書へ記載してください。少ない経験でも「何を学び、どのように成長したか」という視点で職務経歴を記述することが重要です。
まとめ

第二新卒の転職活動では、効果的な職務経歴書が成功の鍵となります。職務経歴書は、自分の強みや可能性を採用担当者に伝える重要な書類です。職務経歴書は「職務要約」「職務経歴」「スキル・資格」「自己PR」を整理し、目指す職種に合わせて内容を調整することです。
職務経験が少ない場合でも、インターンシップやアルバイト経験を含めて工夫すると、自分の強みを表現できます。退職理由は前向きな表現を心がけ、短期間の経歴も誠実に記載することが、採用担当者からの信頼につながります。自分に合った方法で、可能性を最大限にアピールできる職務経歴書を作成しましょう。
» これで差がつく!第二新卒の履歴書の書き方